top of page

【学校名】

学校法人 桜丘学園 桜丘高等学校

【活動タイトル】

ビオトープをつくって生き物の保護を!

【活動内容】

〇ビオトープをつくるまでの経緯 

 2022年、沖野地区に桜丘の野球場である沖野グラウンドが完成し、その余剰地を生物部の活動の場として利用させてもらうことに。 身近な場所で動植物と触れ合い、観察できる環境を作って生物多様性の大切さを体験して欲しいと考え、ビオトープをつくることになり、2023年4月から活動を開始した。 沖野地区は、豊川と朝倉川の合流部にあたる低地で、河畔林と田畑が広がり、グラウンドとビオトープはその一角にある。海まで5kmあるが、三河湾の干満の影響を大きく受け、干潮時には、中洲や砂浜が現れる。沖野地区の生態系は、水田地帯なので水田の生態系となっている。初夏にはナマズ、ドジョウ、ギンブナの稚魚、カブトエビが観察できる生物多様性のお手本のような地区である。一方、ジャンボタニシやカダヤシが繁殖し、メダカが激減している。そんな水田の一角を埋め立てて造ったのが野球場であり、沖野ビオトープであった。そのため、生物種が多様で、ビオトープをつくりながら多くの生き物に遭遇することができた。導入したクロメダカはよく繁殖した。 ・オニバスの導入:東三河では渥美半島にみられたが、調整池工事により生きる環境が失われ、絶滅した。沖野ビオトープでは、栽培者より種子を譲り受け、発芽させることができた。 


・アサザの導入:2016年に朝倉川で発見されたが、移入の可能性が非常に高い。ビオトープに導入されたものも朝倉川産である。 今後の展望 ビオトープ内の通路を一般の方々が歩きやすいように整備したい。カブトムシやクワガタムシを呼ぶためにクヌギの苗を30本以上植えた。昆虫が集まるほどクヌギが成長するのに5年以上かかるため、我々から後輩に引き継いでいきたい。池にオニバスとアサザをたくさん増やしていきたい。特にオニバスは貴重なので、これを多くの人たちに見てもらいたい。

REPORT

🎥 活動紹介動画を見る

 

✨PR資料


【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

 ビオトープをつくっている豊橋市の沖野地区は、水田の農家さんが農薬や除草剤をあまり使わないため、植物ではタコノアシ、ウスゲチョウジタデ、ハナウド、ヒメコヌカグサ、オギノツメ、昆虫ではコオイムシといった準絶滅危惧種が観察できる。魚類はナマズ、ギンブナ、ドジョウが豊富である。ビオトープに以上のような貴重な動植物が自然に住み着くか、あるいは移植、導入をして、学校の生徒や一般市民の方々に広めていきたい。  ビオトープをつくり始めてまだ1年半であるが、すでに多様多種の生き物がすみ着いている。この先、周辺の造成や埋め立てが進んでも、これら貴重な生物がビオトープに移り住み、残すことができれば地域の生物多様性に貢献できるものと確信している。

【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】

 生物多様性の見本のような豊橋市沖野地区にビオトープを造る機会を得たことは、桜丘生物部にとって願ってもいない恵まれたチャンスであった。一般の人々が犬の散歩やジョギングで自由に通れるように散歩道を設け、すでに多くの方々に利用されている。 ビオトープをつくり始めてまだ間がないにもかかわらず、すでに多様多種の陸生の昆虫、水生昆虫、爬虫類、両生類、クモ類がすみ着き、貴重な水生植物であるアサザ、オニバスを導入した。 今、力を入れているのがメダカの保護・繁殖である。豊橋の中心を流れる朝倉川のメダカの純血個体を入手し、それをビオトープで増やしている。朝倉川のメダカが激減している現在、この活動がメダカの遺伝資源保全と増加に寄与できることを期待している。

bottom of page