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【学校名】

北海道帯広農業高等学校

【活動タイトル】

農業高校生による河川水質調査と未利用資源での水質浄化の検証

【活動内容】

(1)調査地区

 調査地点は北海道帯広市に位置する帯広農業高校周辺を流下する機関庫の川で採水を行った。

(2)調査方法

① 河川水質調査

 2022年10月から11月、2023年5月、7月下旬から 8月、10月上旬から10月中旬、2024年4月から5月の期間に課題研究の授業、夏季休業、放課後等で約週1回、採水、水質(濃度)測定を実施した。水質測定には簡易水質検査キットを用い、NO3-N・COD濃度を測定した。


② ホタテ貝を活用した水質浄化実験

 水質浄化の検証実験を行うために「機関庫の川」の水を調査対象に選定した。底面289c㎠、容積5ℓの水槽内に、購入したホタテ貝の貝殻を密に敷き詰め(9個、590g)、河川から採水した水を入れた後約4日間静置後に測定した。分析を行った水質項目は NO3-NとCODで水質濃度の測定法については簡易水質検査キットで実施した。


③ 木炭を活用した水質浄化実験

 実験で用いた水については、ホタテ貝における実験時と同様、採水が容易な「機関庫の川」の水で実験を行った。また実験材料で用いる木炭については、市販の木炭で、ホタテ貝の実験と同型の水槽内に、木炭を粉砕せずに密に敷き詰め(12個、450g)、河川から採水した水を入れた後4日間静置後に測定した。分析を行った水質項目、濃度測定法についてはホタテ貝の実験と同様、NO3-NとCOD、簡易水質検査キットで実施した。

REPORT

【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

・河川(公園河川)には、多くの魚類、ザリガニ等の生物が生息していることが確認できた。

・NO3-N、CODともに公園河川が河川上流より濃度が低い値を示した。

・未利用資源(ホタテ貝、木炭)による水質浄化の検証を行った結果、NO3-N、CODともに濃度が入水前と比較し、減少していることから未利用資源の浄化機能を有していることが確認できた。

・今後も未利用資源(ホタテ貝、木炭)における水質浄化実験を行い、データを蓄積することで未利用資源が水質浄化機能を有しているか検証が進むと考えられる。

・今回の未利用資源における水質浄化実験については、静水下の実験であり、流速がともなう水質浄化実験を行うと、さらに未利用資源の水質浄化機能の検証も進むと考えられる。

【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】

 研究は、今年で調査3年目であり、色々、試行錯誤で調査を行った。調査初年度は、「公園河川」、「河川上流」の河川水質を調査、河川における生き物調査も行った。2年目は、水質・生き物調査の他に、生態系を維持するには、水環境の保全が大切であると考え、未利用資源(ホタテ貝、木炭)による水質浄化の検証を行った。河川には、多くの魚類、ザリガニ等が生息しているため、これらの生物相を保護するには、水環境の保全・改善が大切である。今後は、生物保全をするため、水環境の保全にはどのような方法があるか未利用資源の活用の他にも検証していく予定である。

【学校ホームページ】
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