学校名:福生市立福生第五小学校
【活動タイトル】
福生第五小学校 ~愛鳥保護活動の紹介~
対象生物:
野鳥全般
【活動開始年】
1972年
【活動に関わっている学年および生徒の数(年間)】
全学年 315人
【活動概要】
昭和47年東京都の愛鳥モデル校として指定され、以来50年近くに渡り、全校児童が愛鳥活動 に取り組んでいる。その実施や活動の補助、まとめ等の活動を行っているが、本校愛鳥博士(4年生以上)や愛鳥委員会の児童である。PTA や外部団体とも連携し、自然保護活動も行っている。
① 年に3回の多摩川周辺における野鳥・自然観察会(春・秋・冬)と多摩川周辺の清掃活動
② 各学年がめあての鳥の設定による、野鳥の知識理解
③ 愛鳥自然委員会の継続的な野鳥観察・調査
④ 愛鳥博士テストによる愛鳥博士やスーパー愛鳥博士の認定、表彰
⑤ 巣箱の作成・設置・観察
⑥ 令和元・2年には、都教委「持続可能な社会づくりに向けた教育推進校」として愛鳥活動に関するカリキュラム開発
⑦ 令和4年度には、4年生が総合的な学習の時間に「多摩川クリーン大作戦」を計画し、新型コロナウイルス感染症対策で中断していた清掃活動を復活
【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】
野鳥観察会(春・冬)においては、設定された各学年のめあての鳥について、体の特徴や見られる場所について等を事前に学習している。また、川辺のゴミ拾いを通して自然を守ろうとする意識の向上にも繋がっている。
愛鳥博士、スーパー愛鳥博士テストでは、愛鳥下敷きや鳴き声CDなど校内に身近にある教材を活用するようにし、本番に臨ませている。最近では、4生から愛鳥博士やスーパー愛鳥博士になる児童も多く出てきており、児童自らが主体的に鳥に関する知識を得たり、興味をもったりしようとする様子が見られる。
令和3年度の保護者向けのアンケートでは、「野鳥や自然観察会で学んだり、体験したりしたことを子供たちは家庭でも話している。」という項目について肯定的な割合は85%であった。このように学校をあげて取り組むことで、今後も野鳥や身近な自然に関心をもつ児童の成長、そして、家庭、地域との連携が期待される。
【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】
本校では、低学年から中・高学年に向けて、本校では段階的に愛鳥活動を行なっている。低学年では身近な野鳥について「親しむ」、中学年では愛鳥博士テストを通して鳥の特徴や生息する場所について「知る」、高学年では野鳥観察会から更に発展させた環境学習での取り組み、巣箱の設置を通して自然を「守る」活動を行う。6年生の巣箱の設置は年々引き継がれている伝統行事でもあり、五小の児童として愛鳥保護に貢献することができるものとも言える。
本校の愛鳥活動を行う上でもう一つ重要なのは、外部人材の充実である。本校愛鳥活動でお世話になっているNPO法人「自然環境アカデミー」の御協力の基、野鳥・自然観察会では、講師を務めていただいている。その際には、安全に観察するための講話や道具の提供など全面的にサポートしていただいている。児童も疑問に思った事を進んで尋ねるなど関わりが多い。また、地域や保護者からも理解や協力を得て、活動が行える非常に恵まれた環境にある。伝統を大切にするとともに、持続可能な社会づくりに向けた教育推進校としての取組から、新たなカリキュラム開発にも挑戦している。
新型コロナウイルス感染症状況対策で分断された、水辺の環境整備(ゴミ拾い)や保護者を招いての野鳥観察を復活、更新し、よりよい野生生物との共生の在り方を学校全体で学ぶことができるように教育活動を展開していく。
【今後の課題、これからやってみたいことなど】
・鳥パネルやコーナーの展示物など、老朽化に対する対応をしていきたい。
・図書室に鳥に関する本をもっと増やし、幅広い学年の児童の目にとまるようにしたい。
・プロミナを使用する児童が固定されている。多くの児童が触れるよう、愛鳥博士の中でも交代制で使う時間を決める。