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【学校名】

富山県立富山中部高等学校

【活動タイトル】

ホクリクサンショウウオの環境DNAの検出と生息調査について

【活動開始年】2022年


【活動に関わっている学年および生徒の数】

1年生2人、2年生4人、3年生1人

【活動内容】

 私たちは、ホクリクサンショウウオの生息地を環境DNAによって調べている。環境DNAとは川や土壌などの環境中に存在する生物由来のDNAを指す。環境DNAを解析することで、そこに生息する生物の種類などの把握が可能になる。

 

 ホクリクサンショウウオは環境省レッドリスト絶滅危惧IB種に指定されている両生類で保護する必要があるが、泥や落ち葉などに紛れ、目視確認が難しく、特に成体は生息場所が不明である。そこで、幼生は水中で生活していることを利用し、生息している可能性の高い場所で採水を行い、環境DNAを解析することにより生息場所を推定している。その際、前年度までの結果も参考にしながら、正確な結果を出せる実験方法を検討するとともに、より多くの生息場所を発見することを目標としている。また、ホクリクサンショウウオの保護の必要性を多くの人に知ってもらうために、富山市ファミリーパークや富山市内の小学校で発表を行い、学校のHPにリンクさせたホクリクサンショウウオに関するサイトを作成中である。


【活動PRスライド】 


【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

 富山県内で採水した数カ所からホクリクサンショウウオの環境DNAが検出され、その採水場所付近に生息している可能性が示唆された。検出された場所の中には、ホクリクサンショウウオを目視できなかった場所もあった。環境DNAを用いる手法は、目視確認がしにくい生物の生息調査の難易度を大きく下げるとともに、生物を捕獲することなく生息の有無を調べることができるため、効率的で環境に配慮した調査を行える。また、これらの研究を通して、生息場所を特定することで保護活動がしやすくなる。

 ホクリクサンショウウオの保護の必要性についての発表を、小学生から年配の方まで多くの方に聞いていただけた。富山県民の方々と意思疎通をすることによって、生息地に関する新たな知識を得ると共に、保護に対する意識の向上に繋がることが期待される。


【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど) 】

 実験の際は、現段階の手法の改善に取り組み、従来の方法よりも効率的に実験を行う方法を模索した。その中でも、吸引ろ過をする前にコーヒーフィルターを用いたろ過をするという方法は、実験時間の大きな短縮につながった。実験の回転率を上げることで、より多くのデータを集めることができた。また今年度は、ホクリクサンショウウオの保護の必要性を広める活動も行った。研究発表の際は、聞いてくださる対象者に合わせ、楽しみながら理解していただけるような内容にした。例えば、小学生でも理解できるように、多様なイラストやクイズを交えて、コミュニケーションをとりながら理解を深めてもらうことを意識した。

​学校ホームページ:

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