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【学校名】

福井県立藤島高等学校

【活動タイトル】

ニホンイタチとシベリアイタチの判別方法の確立及びニホンイタチの保護について

【活動開始年】2020年  


【活動に関わっている学年および生徒の数】

3年生2人 2年生4人 1年生2人

【活動内容】

 現在、福井県では外来種であるシベリアイタチの増殖に伴う固有種二ホンイタチの減少が危惧されている。昨年度、DNAを用いた種判別と形態からの種判別の比較を通して、これまで提唱されていた尾率による判別に新たな観点を加えた3観点法の提唱と雑種の発見について報告した。

 

 環境省にて発表した際に、イタチの現状についてより多くの方に知ってもらうことの大切さを実感し、今年度は広報・普及に力を入れて活動してきた。

① 鯖江市鳥獣害のない里作り推進センターとの共同研究

(鯖江市で有害駆除されたイタチに対し、考案した判別方法が実用的であるかどうかの現地検証

駆除個体を市が保存、本校にてDNAによる種判別を行い現地での種判別との整合性を確認

継続したイタチ分布調査)

② 地域の獣害対策会へ参加し、猟友会の方々にイタチの現状についての報告と調査協力の依頼

③ 環境フェアにおいてイタチの剥製と判別クイズの展示・一般市民への広報

④ 校内発表会にて全校生徒に発表・報告

⑤ TBSテレビ「THE TIME 中高生ニュース」にてイタチの研究を紹介

⑥ 企業と協力してのイタチ判別アプリの作成

⑦ SNSを活用してのイタチに関する情報発信

⑧ 雑種の広がりを発見するためのより高精度な判別方法の考案、確立


【活動PRスライド】

【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

① 鯖江市・猟友会との協力のもと、多くのサンプル採取に成功、3観点法を用いた判別の実用化のため、現地での形態判別(一次判別)とDNAを用いた判別(二次判定)にずれがないかの検証ができるようになった。

→3月~4月に鯖江市で駆除された11個体において、市街地での被害はすべてシベリアイタチによるものと判明。また、現地での一次判定とDNAの二次判定は全個体において一致し、3観点法が概ね実用的であると証明できた。さらに昨年度は1個体雑種が見つかったが、今回の個体からは雑種は発見されなかった。ニホンイタチとシベリアイタチの交雑はまだそれほど進んでおらず、今対策を進めれば雑種化を食い止めることができるのではないかと期待できる。

② 実際に獣害と向き合っている方と交流して、地域における獣害の現状とその対策の問題点を把握することができた。また、アプリ開発においてどのような機能があるとよいかのリサーチを行うことで、判別アプリの開発に有用な意見が得られた。

③④⑤ 各種発表会やイベントでイタチの現状について報告することで、子どもからお年寄りまで多くの人に知ってもらうことができた。また、イタチの被害に遭ったことがある方も意外と多いことに気づいた。今後の私たちの活動への協力者を増やすことが期待できる。

⑥ 鯖江市の紹介のもと、県内のIT企業にサポートいただき、本校情報部部員が判別アプリの作成を進めた。現在はLINEアプリによって判別ができるよう作成中である。イタチを捕獲した現地ですぐにイタチの種類を判別することができるようになれば、ニホンイタチは逃し、シベリアイタチのみを駆除することが可能になることが期待できる。また、

⑦ 駆除したイタチの個体を送っていただいたり情報交換を行ったりする協力体制の確立。現在は、埼玉県の高校と連携し、取り組む流れが出来た。日本全国に情報発信を行うことで、シベリアイタチがどこまで広がっているかの分布調査をさらに全国規模で行っていくことが期待できる。


【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】

 生徒の殆どが実際に獣害に遭ったことがなかったため、獣害対策に携わる方や被害に遭った地域の方との交流を通して獣害に対する理解を深めた。また、普段そういったことに関わらない方や小さな子どもを相手に話す機会もあったので、クイズ形式にするなどしてわかりやすく伝える工夫もした。また、イタチのDNAを調べる際にPCR法とゲル電気泳動法を用いるが、何度も失敗して正しい結果を出すのに苦労した。

​学校ホームページ:

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