
山形県内のキタノメダカの分布調査と各集団の維持とその活用
🏫山形県立山形西高等学校📍山形県
〇活動期間:2022年~
〇参加人数・部活名等
放課後実験俱楽部 生徒15名
〇活動場所
山形県内全域
活動内容
放課後実験倶楽部では、山形県版レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されているキタノメダカの分布調査および各集団の維持と活用を目的としています。山形県内では生息地の減少が深刻化する一方、近年の研究により、県内のキタノメダカには主に庄内地方や最上地方の一部に分布する「A1」と、村山地方に分布する「A5」の2つの遺伝的グループが存在することが明らかになりました。
今年度の具体的な活動として、まずは最上地方を中心に野外での生息調査を実施し、現地のメダカを採取します。採取したメダカのDNA分析は宇都宮大学農学部の協力を得て行い、それらがキタノメダカであるかどうかの判別、およびA1とA5のいずれの系統に属するかを厳密に特定します。また、宇都宮大学は文部科学省のナショナルバイオリソースプロジェクトとしてメダカの飼育実績が豊富であるため、適切な飼育方法や遺伝的集団の維持、さらには教育現場等での活用方法について専門的な助言や技術指導をいただく予定です。
分析の結果、キタノメダカであることが判明した個体については本校に持ち帰り、放課後実験倶楽部が適切な環境下で繁殖を行います。校内での確実な飼育によって個体数を増やし、各地域の系統を維持していく計画です。
さらに、調査によって得られた生息状況や遺伝的な分析データは、メダカの生息地近隣にある地元の小学校と積極的に共有していきます。繁殖によって増やしたキタノメダカを小学校の理科の授業などで教材として活用してもらうことで、子供たちが地元の豊かな自然環境や生物多様性の重要性に興味を持つきっかけを提供します。このように、調査から繁殖、地域教育への還元までの一連のサイクルを通じて、絶滅が危惧されるキタノメダカの保全活動に貢献していきます。
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成果・工夫した点
〇宇都宮大学でのDNA鑑定と飼育方法の学習
生息調査で採取したメダカについて、宇都宮大学を訪問し、DNA鑑定を行った。DNAを分析することで、外見だけでは判断することが難しいメダカがキタノメダカであるかどうかや、A1とA5のどちらの遺伝的集団に属するかを調べた。また、メダカを適切に飼育し、集団を維持するための飼育方法についても学んだ。大学の研究設備を実際に使用してDNA鑑定を行うことで、専門的な研究手法を体験し、科学的に生物を調べる方法について理解を深めた。さらに、今後のキタノメダカの飼育・維持に必要な知識を身につけた。
〇キタノメダカの飼育・繁殖
調査やDNA鑑定によって得られた情報をもとに、本校でキタノメダカの飼育・繁殖を行った。キタノメダカを適切に飼育し、個体数を維持・増加させることで、今後の研究や環境学習などに活用できるようにすることを目指した。日々の飼育を通して個体の状態や飼育環境を観察し、安定して飼育・繁殖できる環境を整えることにも取り組んだ。実際の飼育を継続することで、生物を長期的に維持するための責任や難しさについても学んだ。
〇小学生と一緒に行った環境学習
小学校を訪問し、小学生と一緒にキタノメダカについて学ぶ活動を行った。高校生が一方的に知識を伝えるのではなく、児童と同じ目線で考えながら、メダカの特徴や生息環境、在来生物を守ることの大切さについて分かりやすく伝えることを心掛けた。自分たちが生息調査やDNA鑑定、飼育・繁殖を通して得た知識や経験を伝えることで、小学生が身近な自然や生き物に興味を持ち、地域の自然環境について考えるきっかけとなることを目指した。
今後は、山形県内に生息するキタノメダカの調査を継続し、生息状況や生息環境についてさらに理解を深めていきたい。また、小学生との活動を通して、キタノメダカをはじめとする在来生物や地域の自然環境について学ぶ機会を増やしていきたい。これまで一部の小学校で行ってきた活動をさらに県内へ広げ、それぞれの地域に生息する生き物や自然環境に目を向けるきっかけとなる活動を目指す。さらに、地域の学校や住民とも協力しながら、野生のキタノメダカが生息する環境を継続的に調査し、その保全につながる活動を進めていきたい。
🏫学校情報
山形県立山形西高等学校
〒990-2492
山形県山形市鉄砲町一丁目15番64号
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