トキ保護の普及・啓発活動
~トキと人とが共に暮らせる「朱鷺の里」の再生を目指して~

〇活動期間:2008年11月~
〇参加人数・部活名等
朱鷺サポート隊 生徒約28名、教員3名
〇活動場所
学校、いしかわ動物園

🌐 朱鷺サポート隊の日誌

活動内容

 朱鷺サポート隊は津幡高校独自の、そして、全国の高校で唯一、トキ保護の普及・啓発活動を行っているボランティアグループ(部活動ではない)です。朱鷺サポート隊は結成以来、いしかわ動物園での分散飼育を後押しすること、そして、トキと人とが共に暮らせる「朱鷺の里」を再生することを目的に、様々な活動に取り組んできました。
 具体的な取組としては、
①千羽トキの制作と贈呈
 令和8年5月31日に本州初のトキの放鳥を記念して羽咋市、そして、10月7日に本州2例目となる放鳥を控えた中能登町に対して、「トキと共に暮らすまち」のキャッチコピーとともに「千羽トキ」を贈呈する予定です。※羽咋市は8月28日に贈呈式を行う予定でしたが、26日に発生した大雨の影響で延期となりました。中能登町には9月27日に贈呈式を行う予定です。

②トキめき工作教室(体験教室)
 「いしかわ動物円」をはじめ、羽咋市、中能登町をはじめ、地元の津幡町などの放課後児童クラブに出向いて、トキのポストカードの制作や配布、トキの折り紙など、多種多様な取り組みを行い、多くの人に楽しみながらトキへの理解を深めてもらっています。

③NPO法人日本中国朱鷺保護協会との連携
 「いしかわ動物園」での活動や、放課後児童クラブでの活動などについて、NPO法人日本中国朱鷺保護協会(以下、保護協会)の方々と連携して、2年ほど前より共同運営を行っています。保護協会主催の「いしかわ動物園」で開催された「鳥の巣箱づくり」などの活動にもサポートとして一緒に運営に携わりました。

④学校の探究活動にも発展
 昨年度より、本校3年生の「総合的な探究」の授業で、トキのことを学習する朱鷺グループを設け、朱鷺サポート隊として、様々な調べ学習を行い、発表しました。

⑤新たなる工作キャラクター「トキぼっくり」の考案
 トキめき工作教室で活用する「松ぼっくり」を使った工作を新たに考案しました。以前までは、松ぼっくりを使った「ストラップづくり」や、「ミニクリスマスツリー」などを工作教室の題材としていましたが、5月にトキの放鳥もありトキに対する興味・関心が高まっているこの時期にもっとインパクトのあるキャラクターを松ぼっくりで作ることができないかと考え、製作しました。

⑥「トキについてしろう」コーナーの設置
 5月に本州初のトキが放鳥され、今や石川県のどこに飛来してもおかしくない状況になっています。そこで、県民の皆さんにトキについて興味関心を持ち、トキについてもっともっと知ってほしい。との思いから、そのキッカケづくりとして、まずは地元津幡町のコミュニティーセンターである「津幡町文化会館シグナス」の入り口ホールに「トキについてしろう」コーナーを設けさせていただきました。

活動紹介動画


成果・工夫した点

・朱鷺サポート隊は、津幡高校の総合学科の生徒を中心としたボランティアグループです。そのため、所属している部活動に関係なく、ほぼ全ての生徒が活動に参加することができるので、活動の機会を沢山の生徒が得ることができます。

・長年の地道な活動により、現在では「いしかわ動物園」や「石川県自然環境課トキ共生推進室」からも我々の活動を評価してくださり、県内の様々なイベントへの出演を依頼されました。

・今年度に制作した「千羽トキ」は、羽咋市にある3つの放課後児童クラブの児童たちが協力してくれました。初回は折り方を教えるという意味で、高校生が放課後児童クラブを訪れて、レクチャーをしました。中能登町の放課後児童クラブでも同様に行いました。実際に児童たちとコミュニケーションを取りながら、一緒に作ることができたことは双方にとって充実感や、達成感が生まれる良い経験となりました。

・「いしかわ動物園」でのトキめき工作教室では、実際に「トキ里山館」で間近にトキを見た方々や、これから「トキ里山館」に行く方を対象に工作教室を行うので、非常に興味を持って皆さん体験をしてくれます。また、今年度初めてトキめき工作教室に参加した隊員(1年生や昨年度に参加できなかった上級生)にとっても、一般の方に対して説明をする良い機会となりました。

・私たちの活動は、NPO法人日本中国朱鷺保護協会の方々と連携して取り組んでいます。「いしかわ動物園」での工作教室を手伝っていただいたり、逆に保護協会主催の巣箱づくりをお手伝いしたりと、協力して活動を行っています。

・昨年度より、本校3年生の「総合的な探究」の授業で、トキのことを学習する朱鷺グループを設け、朱鷺サポート隊として、様々な調べ学習を行い、発表しました。特に、羽咋市にある「国際朱鷺保護交流資料館」を訪問して、NPO法人日本中国朱鷺保護協会名誉会長であり石川県トキスーパーバイザーでもある、村本義雄(むらもとよしお)さんからお話を聞くことができました。資料館もトキの資料で埋め尽くされており、とても幻想的な空間となっていました。

・かつての先輩たちが、新潟県佐渡市にあるトキの野生復帰ステーションに研修で訪れた際に、「トキの巣作りに必要なマツを守るために」と書かれた大きな看板を見て、松ぼっくりを活用した「松ぼっくりのストラップ」や「ミニクリスマスツリー」といった工作教室の題材を考案しました。しかし、いつも同じことをしていても興味が薄れてしまうので、せっかくならトキの放鳥に絡めて、松ぼっくりを活用したトキのマスコットづくりへと工作教室の内容をアップデートしようと試みました。試行錯誤をかさね、松ぼっくりを活用した「トキぼっくり」が完成し、さっそく夏休み期間中に地元津幡町の放課後児童クラブにて、工作教室を実施しました。参加した児童たちも、トキについての学習と、完成した「トキぼっくり」で、とても充実した時間となりました。

・トキについて少しでもたくさんの方に興味関心を持ってもらうために、「トキについてしろう」コーナーの設置に取り組みました。まずは、地元の津幡町から始めることにして、津幡町唯一の図書館を兼ね備えたコミュニティセンターである「津幡町文化会館シグナス」を訪問し、トキを知ってもらうコーナーを設置できないか相談しました。係の方は快く承諾してくださり、「トキについてしろう」コーナーが誕生しました。このコーナーには、人間がトキとどのように関わっていけばよいか分かりやすく説明してある絵本を展示し、また自由に持って帰れるトキの折り紙を置いたりしました。展示内容については、アンケートを取って随時更新していきたいと考えています。

・朱鷺サポート隊の活動を通して、生徒は常に「考えて行動すること」を心掛けるようにしています。この活動を何のために行うのかという目的意識を明確に持つようにしています。その結果、「いしかわ動物園」での活動中の声掛けなども子供や大人といった年齢層ごとに対応を考えて行っている場面が見られたり、隊員同士がお互いにサポートをする場面が見られました。

・私たちは幼少期からトキのことを知り、自然に親しみ、環境保全の大切さを身に付けてもらうために、ちいさな子供が楽しんで活動できる取り組みを考えながら行っています。

・今年の5月31日に行われた、本州初のトキの放鳥を経て、能登地域を中心として確実に県内でのトキに対する興味関心が高まっています。この放鳥で高まった機運を追い風にし、私たちの活動も更に高めていきたいと思います。


🏫学校情報

石川県立津幡高等学校
〒929-0325
石川県河北郡津幡町字加賀爪ヲ45番地