
カモシカの縄張りに侵入!その名も「ニホンジカ」
🏫岐阜県立八百津高等学校📍岐阜県
〇活動期間:2025年~
〇参加人数・部活名等
自然科学部 生徒2名、教員1名
〇活動場所
学校近くの町有林、学校内
活動内容
八百津高校は木曽川上流域の河岸段丘高台にあり、昨年度までの観察結果ではニホンジカは確認することができていなかった。なお、木曽川沿いの低地を走っているJR高山線ではニホンジカが線路で轢かれる事例が多く発生しており、高台にはカモシカ、低地にはニホンジカというようなすみわけができていたようである。しかし、今年になってニホンジカの増加もしくはニホンジカが低地ですみにくくなったことで高台に上がってくることが確認された。ニホンジカの食性はカモシカと近いため学校周辺は暮らしやすいと考えられるが、斜面を移動することはカモシカに劣ると思われる。今は学校周辺で「共生」できているが、今後ニホンジカの侵入が進行するとどうなるかカモシカの動向に注目したい。
身近なところで多くの野生動物の存在が確認できた。野生動物たちはただ共生しているだけではなく、それぞれの関わりの中で子育てや採餌が行われている。一定の種が増加することでそこで生活できなくなる種がでる可能性も考えられる。つまり、生態系のバランスが大切なのである。よって、この研究を通してそこに生活する生物だけを見るのではなく、生態系全体を考える機会になった。昨年から市街地に現れるクマが社会問題化しているが、八百津町内でもクマの目撃情報が多数あり、クマの「アーバン化」はこの生態系の変化が大きな要因である。地球を一つの生態系と考えると、気候変動も含め身近な環境の変化が私たち生物の暮らしを脅かしている。
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成果・工夫した点
昨年度からトレイルカメラを用いて、カモシカを中心に学校周辺の野生動物を撮影し記録してきた。学校の南側は町有林が広がっており、町の許可を得ることでトレイルカメラの定点観測を行うことができた。今年は新たにニホンジカの侵入が確認できたため、カモシカとニホンジカの関係を中心に研究を進めた。新しく始めた実験としては、カモシカとニホンジカの糞は似ているため「ニホンジカ・カモシカ識別LAMPキット」を用いたことである。このキットについては森林総合研究所に相談し、学校にある器具・設備で使うことができるのかを精査し、高校生でも理解できる範囲で研究に取り入れた。
町有林を管理している八百津町建設課基盤整備係との連携は密に行い、情報交換することができた。また、近くのため池を管理している管理組合の役員の人たちとの交流もあり、便宜を図ってもらうとともに激励を受けた。さらに近隣住民からニホンジカなどの目撃情報も多く寄せられ、関心の高さがうかがえた。
生徒の視点で研究していくことを大切にしている。昨年度はカモシカとイノシシの関係性を中心に論文としてまとめ、今年はカモシカとニホンジカの関係性をテーマに論文として作成することができた。本校の生徒たちにとってカモシカは身近な野生動物であり、今後もカモシカの行動に注目していきたい。
野生動物との関わりは難しく、高校生レベルではトレイルカメラによる観察が適しているが、近くで農業を営んでいる方々にとってはイノシシやニホンジカそしてサルは畑を荒らす害獣である。今後、ヒトの暮らしと野生動物について考えさせていきたい。
🏫学校情報
岐阜県立八百津高等学校
〒505-0303
岐阜県加茂郡八百津町伊岐津志2803-6
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